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pictGLand
作品ID7623
投稿日2022年12月14日 23:15
文字数8,507字

早めのクリスマスプレゼント

クリスマスプレゼントを選んでいる内に帰りが遅くなった創世さんをお仕置きも兼ねて、焦らしながら、可愛がるお話です。 ふたなり要素があるので、苦手な方はご注意を!

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 「門限は過ぎてますのに、何をしていましたの?」
 小麦色の長い髪の少女が仁王立ちをして、ルームメイトの帰りを待ち受けていた。
 「テラジ…ごめん」
 ルームメイトの少女は黄緑色のラインの走る赤茶色のコートに積もった雪を払い、キャップを脱ぐと短い髪についた雪もはらはらと舞い散る。
 「創世さん!」
 テラジと呼ばれた小麦色の髪の少女、寺島詩織のドスの効いた怒鳴り声に彼女のルームメイト、安藤創世は悪戯して、叱られた子供の様に首を竦める。
 「心配しましたわ…」
 詩織は低い声で呟くと創世に抱きつく。蒼い上着に包まれた細い身体が冷えているのが、分かる。創世の身体にも、黄色いセーター越しから、詩織の温もりが伝わってくる。
 「ごめん…」
 創世は詩織の頭にそっと触れ、抱き締める。自分に想いを寄せる少女を想う様な小さくとも、優しい声で囁く。同じ「ごめん」でも、こうも重みが違うのだから、不思議なものだ。詩織も創世の想いに応える様に頬を寄せ、蒼い上着の下の白と黒のストライプ柄のシャツをキュッと掴む。
 「最近はノイズも減ってきましたけど、創世さん…無茶しますから……」
 詳しい事情こそ知らないが、シェム・ハという恐るべき敵が響達、シンフォギア装者に敗れ去り、ニョキニョキと生えてきたユグドラシルも崩れ落ちた。パヴァリア光明結社瓦解を機にアルカノイズの被害も減少傾向にあり、世界は荒廃から少しずつ立ち直りつつあった。それでも、クリスマスで賑わう平和な町がいつまた、アルカノイズに襲われるか、分からない、予断を許さないのもまた事実。何よりも17歳くらいの年頃の少女、それも夜遊びもロクにしない創世がリディアンの寮の門限を過ぎ、雪も深々と降る夜遅くにこそっと戻って来たのだから、心配するのは道理だろう。
 「テラジの方が無理する癖に」
 創世はフフッと笑う。いざという時、いつも飛び出してくるのは弓美や詩織の方だった。学園祭でも、創世が唖然とする中、「電光刑事バン」のキャラクターにすっかり成り切っていた。何よりも小さな女の子の姿をしていたとはいえ、凶悪なオートスコアラー相手に怯まずに啖呵を切れる少女なんて、そうそういないのではないか。
 「もう創世さん!笑いごとじゃありませんわよ!!」
 こちらの世界の彼女らが知る由はないが、平行世界の「彼女ら」がメックヴァラヌスのバックファイアで身も心も蝕まれていた時、創世と詩織のもう一人の親友、板場弓美と共に謎の高熱や苦痛に苛まれ、特に創世は生死の境を彷徨い続けた。苦しむ創世の手を握る事しかできなかった歯痒さ、意識を取り戻した後もカラ元気で誤魔化す創世の笑顔、泣きながら、創世に縋る弓美の姿は今も脳裏に焼きついている。それ以上に忘れられないのが…
 (あれは夢だったのでしょうか…?)
 いつぞや、目にしたクラスメイトの立花響のシンフォギアを彷彿とさせるギアインナーとメカのパーツで構成された露出度の高いパワードスーツと呼ぶに相応しい機巧を身に纏い、ノイズを駆逐する夢、戦場には、同じ様な武装をした創世が駆け抜け、弓美の放つ矢が光速の刃の様にノイズを射抜く。力を振るう度、全身を蛭が這う様なむず痒さは激しくなり、熱と激痛が襲い、創世の身体が悍ましい魔獣へと変わる様、まるで映画のワンシーンやビデオのチャプターの様に朧気に脳内に浮かび上がる。
 (あたし、怪獣になっちゃうのかな?)
 震える詩織を抱く腕に力を入れ、自身も深い闇の中に意識が溶けていった際に見た魔獣と化し、目につく全てを喰らい尽くしたいという破壊衝動、あれが夢だと言い聞かせるかの様に…
 「良いですわよね?」
 詩織はいつもの様に創世の唇を奪う。あの悪夢から目覚めてから、不思議と惹かれ合う。友情を超えた想いはいつしか恋愛感情へと変わる。恋人同士になった創世と詩織は玄関で暫しの間、口づけを交わし、ネチョネチョと舌を絡ませ合う。
 「良いよ♥」
 「まあ♥」
 詩織は不自然に膨らんでいる創世のバッグを気にも留めず、暖房の効いた部屋に無理矢理に連れ込むのだった。

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