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pictGLand
作品ID7720
投稿日2023年01月12日 03:25
文字数7,597字

稀血

ミラアルクに稀血を与えている内にエッチする仲になったエルザのお話です。 前半のミラアルク×エルザはふたなり要素があるので、苦手な方はご注意を! 後半のヴァネッサ×ミラアルクはふたなりに加え、機械姦要素もあります。

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 長年、パヴァリア光明結社の被験体として、囚われていた、彼女らは組織の崩壊と共に外の世界へと飛び立っていった。しかし、愛らしい少女、艶やかな女性の姿を留めながらも御伽噺に登場する怪物を思わせる醜く、禍々しいものも同時に息づく肉体を持つ彼女らを人間として、受け入れてくれるハズはなく、人ならざる力を宿していても怪物と恐れられる程、強い力を持たず、「稀血」無しでは生きられない脆弱な存在、人間にも、人外にも、染まり切れない半端な生き物でしかなかった。
 パヴァリア光明結社の錬金術師達につけられた忌み名である「卑しき錆色」と蔑まれながらも、ノイズが跋扈する荒廃した世界に堕ちても、エルザ、ミラアルク、ヴァネッサはノーブルレッド(高貴な紅)と名乗り、僅かな稀血や資金に縋りながらも今日を生き延びていた…

 ノーブルレッドが今夜の宿に選んだのは、廃屋と化した研究所だった。コンクリートの壁は罅割れ、出入り口を施錠していた鍵や鎖も錆びつき、窓を塞いでいた板切れも中まで、しっかりと腐っていた。廃墟になってから、かなり、長い歳月が流れており、ここでどの様な実験がされていたかを今となっては窺い知る事はできない。
 「これがアジトかよ?マジで車中泊のがマシなレベルだぜ。」
 ガタイがあり、豊満な肉体をゴスロリを思わせるピンクの派手派手なお洋服で包み、漆黒のマントを纏った女性、ミラアルク・クランシュトウンがリボンで結った黒髪に積もった埃や朽ちたコンクリートの欠片を払いながら、ジャリジャリとハイヒールで砂埃を踏み締めながら、鉄筋でできた廃墟を徘徊していた。埃を払う指には、毒々しい暗い紅のマニュキアで彩られた大きくて、鋭利な爪が光り、口元からは吸血蝙蝠を思わせる牙が覗き、瞳もオパールを思わせる不思議な色をしており、何れも彼女が人ならざる者と思わせるものばかり。その姿は御伽噺や映画でしか、お目にかかれない古の吸血鬼の様……
 「寝る場所があるだけ、充分であります!」
 ヴァンパイアガール真柄のお姉さんの愚痴を幼いが凛としている少女の声が遮る。少女はミラアルクの隣りでゴロゴロとキャリーバッグを引き摺りながら、ついてくる。
 「はいはい、エルザはお利口さんなんだぜ♥」
 ミラアルクよりも背が低く、年相応の少し幼い顔立ちで、くすんだピンクの髪から犬の様な耳を覗かせ、黄金色のプレートを下げた子犬に嵌める様な革の首輪をつけている少女の声には芯の強さが感じられ、ミラアルクを見つめる瞳も紫水晶の様に澄んでいる。ミラアルクと同じノーブルレッドの一員、エルザ・ベートだ。

Z
 「怖い顔しないで、仲良くしようぜ♥」
 ミラアルクは人懐っこい笑顔を浮かべて、エルザの華奢な肩に手を掛ける。
 「むーっ!であります…」
 子供扱いされているが、エルザは頬を染める。ミラアルクもエルザが可愛くて、仕方ないと言わんばかりにギューッと肩を掴み、引き寄せる。
 (温かいであります…)
 エルザは幼少時から、両親の愛も知らず、抱き締められた記憶さえなく、行く先々で厄介者扱いされ、気づけば、パヴァリア光明結社にいた。それ故に誰かの温もりを求めているのかも知れない。「誰も信じられない」と言いながらもミラアルクの腕に身を委ねる。ミラアルクの温もりだけでなく、人間の身体等、容易く、貫ける手が優しく、抱いてくれる。それに大人に甘えた事も、同い年の友達もいなかったエルザは女性の身体がこんなにも柔らかくて、心地良いとは思わなかった。シェム・ハの聖骸を奪還する際に立ち向かってきたザババの装者がお互いに繋がっているのに、嫉妬さえ覚えるのも、孤独だったからこそ、人の優しさと温もりを知りたいからか…
 「温めてほしいのか♥子犬ちゃん♥」
 ミラアルクの言葉にエルザは耳をピンッと立てて、顔を上気させる。
 「そんな事ないであります!!!」
 ムキになるエルザの頭をなでながら、ミラアルクは頬をほんのり赤く染め、艶っぽい声で囁く。
 「うちは今夜もエルザとしたいんだぜ……♥」
 「今夜もするでありますか?」
 エルザはミラアルクから目を背ける。
 「身体が欲しいって、言ってるんだぜ?だから、怪物同士で仲良くやろうぜ…」
 「あれはできれば、温存すべきであります。だから……」
 二人の足音だけが響く、暗く冷たい廊下の奥にある小部屋に狼娘とヴァンパイアガールは消えていった…

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