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pictGLand
作品ID8899
投稿日2023年04月18日 21:46
文字数9,117字

夜桜の調べ

今日でpictGLandに流れ着いて1年になります!そんな訳でここでの活動1周年記念百合小説を投稿します! ガリィが病み上がりの調ちゃんと夜桜を見に行くお話ですが、途中でエッチな気持ちになって、百合百合エッチします。3ページ目は調ちゃんを迎えに来た響がガリィにチャームされた調ちゃんに玩具にされる黒い百合になっています。 純粋にガリィ×月読調のお話も書きたかったのですが、かっこかわいい主人公の女の子が意地悪な女の子に悪戯されるお話も書きたくなり、ひびしらも兼ねて、何とか、書き終えました!

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 灯篭のぼんやりした灯りが古惚けた境内の桜を照らす。欠けた月が浮かぶ、薄明るい夜空を花びらが舞い、散っていった桜の花が石畳と剥き出しになった土を彩ってゆく……
 「これが桜吹雪ってやつかな…」
 青というよりも紺に近いドレスを纏った少女、血の通わない白磁の肌が月光の中から浮かび上がるかの様に際立っている。球体関節で繋がれた細い手首を少しぎこちなく、折り曲げながら、月夜の中を踊る桜の花びらを手に取った。一度、ノーブルレッドを名乗る錬金術師に打ち砕かれたからか、球体関節人形の身体はたまに思う様に動かず、暗いブルーのドレスを纏う小柄な少女、オートスコアラーと呼ばれる自動人形の1機、ガリィ・トゥーマーンはそれが歯痒くて仕方ないが、夜桜の前をして、そんな気持ちも多少は和らいだ。何よりも、傍には、愛する少女もいるのだから…
 「ねえ、調ちゃん…」
 ガリィは恍惚とした表情で傍らの少女の名を呼ぶ。夜空に長くて、艶やかな黒髪を靡かせる小さな少女、月読調の紅い瞳とガリィの蒼い瞳とが合う。身体にピッチリあっている純白のドレスを思わせるシュルシャガナのギアは所々、薄いピンクで彩られ、黒髪は桜色の淡い光を帯び、欠けた月と灯篭の淡い光と桜の花びらの中で映える。まるで桜の樹の精霊、月読の名に相応しく、月の女神の様だとガリィはメロメロになる。調も性悪なお人形さんが桜の花を美しいと思う事に少し戸惑っている。
 「あんまり、ジロジロ見ないで……」
 調はガリィの深い蒼の瞳を遮る様に顔を背ける。純白のドレスを思わせる様なギアインナーに包まれている幼さこそあるが、大人の女性へと変わろうとしている肉体、小振りなおっぱいの膨らみも細身とは言え、ムッチリと肉のついた恥丘と腿、お臍の穴もクッキリと見えるのだから、調ちゃんラブの一念でアタックしてきたガリィにジロジロ見るなと釘を刺す方が無理だろう。
 「そんな事を言わないで、一緒に夜桜を見ようよ♥」
 ガリィの球体関節で繋がれた白くて、細い腕が調の華奢な身体に絡みつく。少女の身体の温もりと心地良さに性悪なお人形さんは心酔する。

2Q==
 「まだ、傷も癒えてないんだよ?少しくらい休ませてよ…」
 シェム・ハとの決戦から数ヶ月、元々、適合係数が他のシンフォギア装者より低いのが原因なのか、それとも、彼女が言う様に未だに肉体に刻まれた傷もシュルシャガナの損傷も癒えていないのか、破損した箇所もそのままであり、所々、破れたギアインナーから白い肌が見える。
 「意地悪ね♥調ちゃんの為にライトアップもしたのに♥」
 ガリィが猫撫で声で調の華奢な身体に擦り寄り、甘えてくる。趣こそあるが、人々の記憶の中から、消えた神社、ガリィが灯篭を灯しでもしなければ、彼女らの目にも留まらない、早急、廃屋と言われても仕方なかったろう。自然の美しさに酔い痴れながらもこれは作られた美であり、それも調が嫌悪したキャロル・マールス・ディーンハイム、彼女の配下である性悪なお人形さんの力を借りたものだと思うと少し気分が悪かった。
 「病み上がりの女の子の想い出を吸うついでに犯しまくる変態に何を言っても無駄だろうけど、ギアの損傷が直るまではほっといて…」
  七つの旋律が世界に響き渡ったあの日、シェム・ハとの決戦で傷ついた身体でユグドラシル崩壊の爆炎に巻かれたのだ。バーニングモードのギアを纏っているとは言え、調の未熟な身体が耐えられただけでも奇跡なのだ。傷も癒えないまま、ユグドラシル崩壊の際のフォニックゲインで息を吹き返したガリィに攫われ、想い出を奪い、力とするオートスコアラーの機能を保つ為にあの奇跡の日の想い出を貪り食われ、それでも足りないと虜囚の身に堕とされ、凌辱される。その辱めを「想い出」として、摂取しながら、ガリィは主と共に生き永らえ、調はその為だけに生かされ、可愛がられる羽目になる。尤も純粋に調ちゃんを虐めてあげて、振り向かせてやりたいという歪んだ愛情の方が傾いているのだが、当のガリィはそんな事は調は勿論、主のキャロル・マールス・ディーンハイムにも、漏らす事はない。
 「そんな事、言わないで♥これ今しか見れないんだから…」
 ガリィに促され、古い境内に目をやり、不意に肌寒い風が吹き、攫われる桜の花びらに小さなシュルシャガナの装者は心を奪われた。
 (もうすぐ散っちゃうんだ…それにこんなにマジマジと見た事なかったかな…)
 よく見れば、満開に見えた桜も薄ピンク色の花が散り、疎らに青葉が顔を覗かせている。境内を見渡すとすっかり、花を落し、葉桜になっている樹さえあった。
 己の出生さえ知らないこの少女は気づけば、無機質で彩りのなく、適当に切り取られた箱の中、そう形容せざるを得ない実験施設しかないまっ白な世界で一生の大半を過ごした。FISの実験施設を出て、肌で風を感じ、空の蒼さをその眼に焼きつけた。だが、長い監禁生活に近い、実験施設での日々は少女の心を歪め、傷つけていた。月読調という少女は外の世界に触れて、喜ぶ事はなかった。ずっと傍にいてくれたイガリマを振るう少女への想いはいつしか執着へと変わり、娘や妹の様に接してくれるマリアとナスターシャ教授以外に心を許す事のない戦う事しか知らない生ける兵器になろうとしていた。花を美しいと愛でる気持ちが沸くハズはなく、そんな事を考えている余裕もない、戦いと極貧の中でシュルシャガナの歌を奏で続けていた…
 「綺麗……」
 調の紅い瞳が潤み、薄い唇から洩れる言葉、それは調神社の少女としての生を終えてから、初めて、花の美しさに触れた証の様にガリィには映った。
 (小さい癖に頑張り過ぎるからだよ?病み上がりの内にウフフッ♥)
 魔法少女事変の時からの片想い、ここで終わらせる気はない。FISから解放され、チフォージュシャトーを瓦解、パヴァリア光明結社、シェム・ハとの戦いを終え、やっと訪れるハズだった安息の日々、愛するイガリマの少女と手を差し伸べてくれた響を始めとする人々と過ごす幸せをこのシュルシャガナの少女から、取り上げたのだから。想い出さえあれば、永劫の時を生きる事もできるガリィ達、オートスコアラーからすれば、調の一生はほんの一瞬なのだから、この夜空に散る桜の様に……
 (
歌…?)
 ガリィの想い出という名の電気信号で動く回路にも、それは響いた。耳を澄ませなければ、聞き取れない程の細い声、だが、それは紛れもなく、歌だった…
 「調ちゃん…素敵♥」
 悲しみも慈しみの心も込められたその歌は、確かにガリィの傍にいる少女のものだった。力強さこそないが、心の中に深々と沁み込んでいく様な歌、それは機械仕掛けのお人形さんでしかないガリィにも届いた…

 ただの気紛れかも知れないし、夜桜の美しさに惹かれたのかも知れない。ガリィは自分の愛情が届いたのだと信じて疑ない様だが。

 優しく、切ない、心の声が途絶え、しんっと静まり返る境内でガリィと調はそっと、口づけを交わす……

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